院内報「こころ」
Medical Journal KOKORO
★ 当面の夜診中止のお知らせ ★
院長自身のことですが、前号でもお伝えしました通り、腎臓の腫瘍の存在が判明し、幸いにも早期での発見であったため、手術のあとは再び診療にあたることができております。 しかし、術後も念のためということで、今後当面の期間、抗がん剤等の治療を受ける予定になっております。 治療に伴う体調不良や体力減退等があり、午前診や日中の在宅医療は何とかこなせているものの、夜診が非常につらくなりました。 そこで、誠に苦渋の決断ながら、5月22日(金)より、当分の間、夜診を休診させていただき、午前診のみの診察に限定させていただきます。 夜診しかご来院できない患者様におかれましては、夜診がある他の診療所へのご紹介もご相談させていただきたく存じます。 また、今後、夜診を復活するかどうかについては未定です。 以上の通り、当面、診療を縮小させていただきたく存じます。 勝手ながら、どうぞご理解を賜りますよう、よろしくお願いいたします。(院長)
◆“新型コロナ危機”で、これからの時期に懸念されること◆
緊急事態宣言が継続中で、事態の収束に向けて日頃の生活を非常に気を付けて過ごされていることと存じます。 感染拡大を抑えなければならない一方で、経済活動が非常に停滞して困窮する人たちが増えている現状もとても心配です。 『明けない夜はない』と信じて、乗り切りたいですね!
この記事を掲載している時点で、気にかかることをお伝えしようと思います。
●気温がこれからの時期はどんどんと上昇します。 真夏よりも、暑さに慣れない時期の方が“熱中症”が起きやすいと言われています。 熱中症は体温が上昇しますが、昨今の“新型コロナ蔓延”の状況では、体温が上がっているというだけで医療機関で治療を受けることを拒否されてしまう危険が高まっています。 熱中症も一刻を争う事態となりうる病態です。 どうか、これからの時期は、熱がこもらないように、冷房を入れることをケチらぬように、水分摂取も今まで以上に心掛けてください! 命を落とす原因はコロナだけではありません!
●振り込め詐欺(サギ)や悪徳商法が再び増える懸念があるのではないかと危惧します。 国民に一律に10万円が支給されることとなりましたが、その受給手続きをはじめ、様々な制度利用において、犯罪に巻き込まれる懸念が高まっています。すでに、市役所などの公的機関や携帯電話会社などになりすまして、新型コロナウイルスを口実に、「助成金があるので個人情報や口座情報を教えてほしい」等と個人情報や口座情報を詐取しようとする事例が出てきているそうです。 絶対に口座情報や暗証番号等を教えたり、キャッシュカード等を渡さないでください! 「助成金がある」「お金が返ってくる」などの電話やメールは無視しましょう。 不安に思ったり、個人情報や口座情報を伝えてしまった場合は、すぐに警察や消費生活センター等に電話するなど、早めにご相談ください。
*消費者ホットライン:「188(いやや!)」番
(国民生活センターのサイトより、一部転載)
●『自分自身が新型コロナウイルスを持っている』ものと考えて行動しましょう! 連日「3密」避けるように警告されていますが、感染拡大のペースが緩やかになればついついタガが緩みがちです。各自がウイルスを持っているものとして行動すべきと言われています。 マスクは自分が感染しないためだけではなく、他の人に感染させないために付けることが必要です! たとえ症状がなくてもマスクをし、大きな声で談笑せず、必要以上にお互いが接近しない等々、引き続き心掛け下さい。
♡ 当院のスタッフからの、新型コロナ対策のアドバイス ♡
①♥改めて新型コロナ感染対策について♥
看護師 山戸直子
木々に新芽が芽吹き、いつもなら一番過ごしやすい季節ですが、新型コロナウイルスが猛威をふるっています。 新型コロナウイルスとはインフルエンザや風邪と同様、飛沫感染や接触感染すると、発熱、筋肉痛、倦怠感、咳などの呼吸器症状が出ます。
〇飛沫感染: くしゃみや咳で出ているしぶきと一緒に放出されるウイルスを口や鼻から吸い込む。
〇接触感染: くしゃみや咳を手で押さえたその手でドアノブなどを触れたり、他の人が同じものを触りその手で自分の手や口や鼻を触ることで感染。
<次の症状のある方は相談センターに相談>
〇風邪症状や体温37.5℃以上が4日以上持続。
〇強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)。
〇高齢者、基礎疾患のある方等は前記の状態が2日ほど続く場合。
☆一般の医療機関へのいきなり受診は控えてください☆
<新型コロナ受診相談センター>
★堺市 072-228-0239
★和泉市 0725-41-1342
<今私たちに出来ること、気を付けること>
感染させない、感染しない、思いやり〈2mの距離〉、「3密」を避ける。不要不急の外出をしない。
〇手洗い、うがい、咳エチケット。
〇帰宅時、炊事の前後、食事前の手洗い(こまめに石鹸で)、消毒用アルコールでの手洗いも有効。
〇体の抵抗力も高めておく(睡眠を十分にとる)、のど飴などでのどの粘膜保護も良い、適時の水分補給)。
クリニックでも、院長、副院長、職員が一丸となり、感染対策に取り組んでいます。 志村けんさんを始めご逝去された方々のご冥福をお祈りします。感染されておられる方々にはご回復をお祈りします。 神様は人に試練を与えますが、解決できないことは与えられないと言います。まだ先は長いと思いますが、皆で一歩一歩、立ち向かって行きましょう。
②♥免疫力アップで新型コロナ感染予防♥
事務スタッフ 西形 久美子
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、社会全体で様々な自粛を促す動きが拡大しています。 日々深刻化する感染状況や出口の見えない自粛生活にも疲れが出始めている方も多いのではないでしょうか。
ウイルスから身を守るためには手洗い、マスクはもちろんのことそれらに加え運動が免疫力をあげ効果的であるとのことです。
自宅でできる運動、たとえばラジオ体操は3分ほどの中に13種類の運動が組みこまれており、幅広い年齢層の方が手軽にこなせる内容になっています。立ったままが辛い方は座ったままでも効果があるそうです。 テレビを見ながら気軽に、椅子に座ったまま足踏みする、足首の上げ下げ(足首が堅いと転倒にもつながります。)工夫しながら無理なく運動してみてはどうでしょうか。
あわせて睡眠・食事・あと笑うことも免疫力アップにつながるそうです。日常生活で気軽に取り入れられる睡眠 食事 運動 笑顔で免疫力を高めこの状況をのりきりましょう。
☆☆ 今号の、院長のお勧めの本 ☆☆
(実に久しぶりの企画ですが・・・)
色んなイベントの軒並み中止や外出自粛が続く中、「時間」をプレゼントしてもらえたと前向きにとらえ、今までとは違った生活を送られている方々も多いと思います。 私も、大好きな読書の時間が取れる機会到来とばかり、読書三昧の日々を過ごそうと考えています。 この数か月来に出会った本で、皆様にお読みいただきたいものを、久々にご紹介したいと思います。
◇新潮新書:「人生百年」という不幸 里見清一著 780円+税
著者ががんセンターで臨床医として患者の人生と向き合う中で培ってきた、現代医療に対する問題意識が、忖度(そんたく)抜きに語られています。 医師としての目線で語られているので、違和感をお感じになるかもしれませんが、書の中で語られている内容は、私たち医師がまさに日頃実感しているもので、読んでいて胸のすく思いがしました。 たとえば、「患者への同情は情動に過ぎず、それでは素人と同じである。 プロには患者の気持ちを理解する「共感」が必要である。・・・本当に誰かの役に立とうとする時、素人感覚の同情は不要どころか有害なのです。」というくだりや、「死なないことを前提としてしまった現代医療」の中で患者がたらいまわしにされる問題指摘など、読み進める中で著者に共感できる内容が多々ありました。 皆様が医療を受ける際に現実とどう向き合うべきかを考える上で、大変示唆に富む本です。 (院長)
◇PHPビジネス新書:「伝える力」 池上 彰著 800円+税
人にわかりやすく伝えるコツを、コミュニケーションの達人の池上氏が分かりやすくまとめています。 日頃何気ない会話やメールの中でついつい使用している言葉の中で、使わない方が良いものや伝え方の工夫など、なるほど!と手を打ちたくなる箇所満載です。メールで多用する絵文字も要注意! 今一度「伝え方」を見直してみませんか? (院長)