◆ 当面の休診日のお知らせ ◆

*12月:12月3日(土)、12月24日(土)は休診。

*1月:1月14日(土)、1月28日(土)は休診。

*2月:2月25日(土)は休診いたします。

   

 <年末年始の休診予定>

 ★12月28日(水)午前診で、年内診療   最終です。(12月28日午後~1月5日休診)

 ★1月6日(金)午前診より、年始診療開始。

 

◎土曜日は不定期に休診いたしますので、ご予約なしに受診される場合は予め必ず電話にてご確認下さい。

 

 


   

 

☆開院15周年記念講演会を終えて☆   看護師 密野祥子

   

 10月29日に開院15周年記念講演会を栂文化会館・視聴覚教室で開催いたしました。 講演会第1部は、“車椅子の語り部”として精力的に活動されている南光仁子さんに「ふりかえれば 心は自由」~障害があるからとあきらめずに自分らしく生きてきた半生~というテーマでお話をしていただきました。 南光さん作詞、シンガーソングライターの壮馬さん作曲のオリジナル曲の演奏を取り入れた、語りと音楽が一体となったとてもあたたかい空気いっぱいの講演でした。

   

 南光さんは早産で生まれ40日後に大阪大空襲にあい仮死状態、2歳で脳性小児麻痺の診断を受け、その後車椅子の生活が始まりました。 約1時間という短い時間の中で半生を語ってくださったのですが、何事も決してあきらめず、強いこころで前を向いて挑戦されてきた南光さんのお話に引き込まれました。 障害とともに生きるということは本当に数々のご苦労があったことと思います。 しかし南光さんからはパワーが満ち溢れていて笑顔が輝いていて、元気を与えていただきました。

   

 南光さんの著書『仁子、あきらめない!~年をとるほど、人生は楽しい。』(講演会で披露されたオリジナル曲収録のCD付)は今春、星湖舎より出版されました。 講演会では語ることが出来なかった様々なエピソードからも学ぶものがたくさんありました。 南光さんとの出会いに感謝の気持ちでいっぱいになったひとときでした。

   

 講演会第2部は院長が『“人生の終わり”をどのように迎えたいですか?~今から考えておくべきこと知っておくべきこと~”』というテーマでお話させていただきました。 どのように最後を迎えたいか…は、とても大切なことであるはずなのに日ごろ語られることは少ないかもしれません。 私自身は大切な人の死と経験してから“死”についてよく考えるようになりました。 夫とも“どのように見送って欲しいか”も時々話します。 日頃から自分自身の想いを伝えておくことの大切さを改めて感じました。

  

 講演会当日は会場準備や進行に行き届かない点がありご迷惑をおかけしましたが、皆様のおかげで講演会を無事終えることができました。本当に有り難うございました。

  

 院長が講演会で使用した資料をご希望の方がおられましたら、受付にお申し出ください。

 


 

 ・映画「エンディングノート」のご鑑賞のお勧め・     

                      副院長 嶋田文子

  

 15周年記念の院長の講演でも取り上げましたが、みなさんにぜひ見ていただきたい映画です。 「エンディングノート」とは、自分が死んだときにどうしてほしいか、死ぬ前に書き留めておくノートのことです。 

  

 この映画は、実の娘さんが末期がんの宣告を受けた父親をビデオでとり続けたドキュメンタリーです。 エンディングノートを作成し、やり残しがないように計画を立て、自分の葬式など死んだあとのことまで周到に準備していく様子が描かれています。 がん宣告後半年で亡くなられましたが、あわてず、騒がず、死の床にあっても冗談を言って周りを和ませる様子には驚かされました。 

  

 まだまだ、死について考えられない、考えたくないと思われる方が多いでしょうが、普段から、自分の死について考えておくことはとても大切だと思います。  この映画をみて、自分がこの父親の状況におかれたら…と考えてみてください。 

  


  

“人生の終わり”をどのように迎えたい

 ですか? ~今から考えておくべきこと

 知っておくべきこと~ 院長15周年講演会要旨

 

 先日の開院15周年記念講演会には、多数の方々にご参加いただき有り難うございました。 また、手伝っていただいたスタッフに感謝いたします。

   

 当日ご参加いただけなかった方々に、私(院長)の講演の要約を簡単にご提示いたします。

  

 『医療の進歩で、今や日本人の平均寿命が女性は世界第1位(86.39歳)、男性は第4位(79.64歳)となりましたが、現実には介護を受けながらの「長寿」が多くなり、また、長生きすればするほど認知症やガンにかかる可能性が増します。 

 現実には「ぽっくり」死ねるのはごく少数であり、様々な「延命手段」を講じられながら長期の療養生活を送ることが一般的になってきています。 医療費の増大を少しでも減らすため、「要介護状態」でも病院で過ごせず、施設利用も追い付かず、介護保険制度を利用しながら在宅でできるだけ過ごすことがますます強要される時代になります。 

 こういう時代、「自分が、家族が、いつ・どこで・どのように・誰と最後を迎えるのか、どこまでの医療を受け入れるのか」等々を元気なうちから家族で話し合っておくことが必要です。 死後の世界についてもイメージすることも心の準備になると思います。』 (院長)

  

 <いざという時のために日頃から考えておくべきこと>   

   「エンディングノート」にまとめておくこと

 1)介護・看病についての私の希望

   認知症になったらどうするか(成年後見制度等)

 2)終末期医療・死後についての考え方

   がんなどの病名や余命の告知をするか

   延命治療をどうするか、どこまでするか

   臓器提供や献体等

   死後の世界をイメージする

 3)もしもの時に連絡してほしい親類・知人・友人

 4)私の財産の記録、その整理・分配、 遺書

 5)葬儀・法事などの希望

 


    

・落語「桃太郎」を聞いて・   看護師 佐野亜紀

 

 PTA主催の教育講演会を聞く機会があり、上野芝在住の笑福亭松枝さんが講師でした。 子育てに関してと、落語を聞かせていただき、1粒で2度おいしい、アーモンドグリコのような講演でした。 

  

 ご存知の方もおられると思いますが、落語の内容を説明します。 昔、寝ない子どもに親が桃太郎の話をしてやると寝ましたが、現代の子どもは寝ない。おまけに親にお話の内容を解説する。すると親が変わりに寝てしまうという落ちでした。昔話は、むかしむかしある所に…と始まりますが、具体的な時代、場所を示さないのは子どもが本当の事だと信じてしまわないためだそうです。 両親では距離が近すぎ、親にしかられた子どもはその事を思い出したりするのでワンクッションのあるおじいさん・おばあさんが登場人物だそうです。 優しい、穏やか、ほんわかというイメージが祖父母にはありますよね。 その後も、山は親の愛情の高さ、川(海)は深さを表すと続きます。 説教くさくなると楽しさが半減してしまいますが、昔話にはそんな意味が込められていたのですね。 

  

 私が子どもの頃はラジオから落語がよく流れていました。 最近のテレビのバラエティー番組はなんでもテロップに流し、現代人の聞く力が落ちてきているとも聞いた事があります。 最後は怖い話になってしまいました。 また、落語を聞く機会があれば皆さんも聞いてみてください。

   


   

☆☆今号の、院長のお勧めの本☆☆

        久々に「院長お勧め本」を少しご提示します。

 

◇ベスト新書:「楽々往生」帯津良一著 762円+税 

  クリニック15周年の講演会のテーマにちなみ、事前に読んだ本の1つです。「今日を最期と思って生きる」「病気をチャンスにする」「捨て上手になる」等、「老いを輝かせる心得」が満載でとても参考になりました。

 ◇学研新書:「介護にいくらかかるのか」長谷川嘉哉著 780円+税

 介護保険制度をうまく使って介護を乗り切るコツや費用についてわかりやすく書かれています。