院内報「こころ」
Medical Journal KOKORO
◆ 当面の休診日のお知らせ ◆
当面の休診予定日をお知らせいたします。
*1月:1月19日(土)
*2月:2月2日(土)、2月9日(土)
*3月:3月2日(土)、3月16日(土)、 3月30日(土)
*4月:4月13日(土)、4月27日(土)は休診。
◎土曜日は不定期に休診いたしますので、ご予約なしに受診される場合は予め必ず電話にてご確認下さい。
★ 重要なお知らせ:
本年3月より、 副院長の診察の予約を廃止します
(当日の受付順といたします) ★
院長は診察に時間がかかる患者さんを多く担当させていただいているため、院長の診察は予約患者さんのみで、急なご病状や予約外で来られた患者さんは副院長が対応させていただくという役割分担をさせていただいておりましたが、副院長の予約診察の方との時間配分がうまく行かないことが多くなってきました。
そこで、本年3月より、副院長の診察については、全て当日の受付順とさせていただくこととなりました。 これで当面様子を見させていただきたいと思います。
もっとも、院長の方も予約していただいていても遅れることが多く、申し訳なく思っております。 待ち時間を少なくしたい思いながら、一人ひとりの患者さんをじっくりと診たいという「二律背反」に悩んでおります。
☆ 蛇(巳)にまつわる格言・ことわざ ☆
・・・年始恒例、院長が、首ったけで調べました
皆様、明けましておめでとうございます。 今年は十二支六番手の巳年です。
「巳」の原字は頭と体ができかけた胎児の姿を描いたものと言われ、さらに蛇が冬眠から覚めて地上にはい出す姿を描いたものとも言われており、「起こる、始まる、定まる」などの意味があるそうです。 また「巳」の字は「止む」意味もあり、草木の成長が極限に達して次の生命が作られはじめることを意味するそうです。 すなわち、2013年は、新しい社会を建設するために皆で種まきを始める年になります。
今の日本の閉塞感が打ち破られて、蛇が脱皮するがごとく発展する年になることを願いたいですね。
なお、蛇は生命力が強いので、長寿・子宝・財産・豊作の神として古くから大切にされてきました。
「巳」は、方角ではおよそ南南東に相当、時間ではおよそ午前10時前後を指し、旧暦4月を「巳の月」と呼びます(現在の暦の5~6月頃で、初夏に向かう季節)。
今年の干支は癸巳(みずのとみ・きし)で、「癸」は十干の十番目「水の弟」(みずのと)。雨露、沼沢、小川を象徴するそうです。 「癸」の字は、「揆」(はかる)の意味で、植物の内部にできた種子が大きさを測れるまで大きくなった状態を表しているそうです。 「癸」の年の恵方は南南東になります。(恵方にはその年の福徳を司る神・歳徳神(としとくじん)が降臨し、立春から節分までの一年間、諸々のことに大吉とされる方位です。) 今年の節分には真南より少し東側を向いて「恵方巻き」を食べましょう。
年始恒例のことわざ調べ、年頭にあたり、蛇(巳)にまつわる格言・ことわざ・比喩を調べてみました。「吠える虎」「跳ねる兎」「天翔る竜」と続いたのに比べ、格言やことわざの世界では蛇は地味な様ですし、蛇の恐ろしさに由来するものが多くみられます。
まずは、人生訓めいたものから・・・
●蛇足(だそく)(又は)蛇を画いて足を添える
余計なつけたし。無用のもの。昔、楚(そ)の国で数名の者が酒を賭(かけ)にして、蛇(へび)を早く描(か)きあげる競争をしたが、早くできた一人が得意になり、不必要な足まで描き加えたために、酒をもらいそこなったという故事より。
●藪をつついて蛇を出す(又は)「やぶへび」
わざわざ藪をつついて蛇を追い出し、それに噛まれるような愚かなことをする、ということから、余計なことをして、思わぬ災いを受けることをいう。
● 蛇の足より人の足
足もとに気をつけよということ。
蛇に足があるかどうかなどのつまらぬことを論じるよりも自分の足もとに気をつけるが良い。
●蛇に噛まれて朽縄(くちなわ)に怖(お)じる
蛇に噛みつかれてから、腐った縄を見ても怖がる、ということから、危険な経験によって恐怖から病的になって、すっかり臆病になってしまうことをいう。
【類句】羮(あつもの)に(懲りて膾(なます)を吹く
●蛇(じゃ)の道は蛇(へび)
大蛇の通る道は、蛇ならばおのずからわかるはずだ。同じ仲間のことはその道の者にはすぐわかる。同類のものは互いにその事情に通じている、という意味。
●蛇(じゃ)は一寸にして人を呑む
大蛇は一寸くらいの小さいころから、自分よりはるかに大きな人間を呑むほどの勢いがある。偉人や英雄は幼少の頃から常人と違った気概があるというたとえ。
●蛇は竹の筒に入れても真っすぐにならぬ
根性の曲がっている者は、どんなにしても治しにくいこと。
●杯中(はいちゅう)の蛇影(だえい)
壁にかけてある角に彩色をして蛇の模様にしたものが、杯の中にうつったのを見て本物の蛇だと思い、神経を病んで病気となったが、説明を聞いて納得し治った、という故事から、気に病むことのたとえ。 【類句】 疑心暗鬼を生ず
●草を打って蛇を驚かす
ある一人を叱って、関係する他の人を戒めること。また、何気なくしたことが意外な結果を招くたとえ。
●蛇の生殺し
一気に殺さず、半死半生の状態にして苦しめること。物事の決着をつけず、あいまいにして苦しめること。
●蛇の生殺しは人を噛む
生命力の強い蛇は簡単には死なず、半殺しにされてもまだ生きていて何をするか分からない、ということから、物事の決着をうやむやにしておくと、後で害を受けることがある、というたとえ。
●竜頭蛇尾(りゅうとうだび)
頭は竜で尾は蛇、ということから、始めは勢いが盛んであるが、終わりは振るわないこと。
・・・・そうならぬようにがんばり抜きたいです。 (院長)
● 院長のあれこれ随想 ●
この年末年始につれづれなるままに考えたこと・・・
年末の慌ただしい諸業務が何とか片付き、まさに年が改まろうとする緊張感の中で、年始の準備をしながら1年を振り返るひと時がとても好きです。 また、仕事から離れ、余計な情報に振り回されることがない正月、犬を連れて、のんびりと長めの散歩をしながら、随想の世界にしばし浸りました。
★世の中がどんどん便利になっていくことと引き換えに、人間がどんどんダメになってゆく気がする。スマートフォンがもてはやされ、なんとかコンシェルジュというものまで出て、機械に向かって問いかければ答えを話してくれるなど、まさに昔憧れていた状況が現実のものになったが、果たしてこういう「文明の利器」に頼っていいものだろうか・・・。
何事も、一旦便利さに慣れてしまうとそれなしではいられなくなる。 自分としては便利なもの、新しいものにすぐに飛びつくことに大きな抵抗感がある。
★経済成長はもっぱら世界の関心事だ。 資源や市場が無尽蔵にあることが前提のシステムで経済が動いている。 今の経済原理ではどこかで頭打ちになるのは自明で、「脱経済成長」の世の中にならないと地球が滅びる・・・ブータンが「国民総幸福度」世界一となったことが話題になったが、本当の幸せとは何だろうか?
★欧米では寝たきり老人はほとんどいないという。何故かというと、欧米では、「高齢またはがんなどの終末期では口から食べれなくなるのは当たり前で、胃ろうや点滴などの人工栄養で延命を図るのは非倫理的で、むしろ虐待だ」と広く認識されているとのこと。 そういう欧米の考え方をそのまま日本人にあてはめるべきなのか? 一人ひとりが元気なうちから延命処置をどこまでしてほしいのか考えてほしいなア。
★昨年も、長年診させていただいた方が多く亡くなった。 中には20年を超えて診させていただいた方々もあった。
悔いの残らないような日頃の診療を心掛けたい。 でも看取らせていただいた方もあり、悲しいながらも最後まで関わらせていただいて良かった・・・。
・・・・・などなど、思いは巡りました。(院長)