院内報「こころ」
Medical Journal KOKORO
◆ 当面の休診日のお知らせ ◆
当面の休診予定日をお知らせいたします。
*5月:5月18日(土)は休診いたします。
*6月:6月1日(土)、6月22日(土)は休診。
*7月:7月6日(土)、7月20日(土)は休診。
*8月:8月3日(土)、8月24日(土)は休診。
なお、8月11日(日)~18日(日)が夏季休診期間で、この期間は全面休診となります。
◎土曜日は不定期に休診いたしますので、ご予約なしに受診される場合は予め必ず電話にてご確認下さい。
★ 風疹の流行:その現状と対策 ★
風疹と診断された人が例年の30倍以上という現状にあることは報道でご存知でしょう。 現在は幼児期に2回のワクチン接種を行っていますが、以前は中学生の時に女性だけしかワクチン接種しなかった時期があったことなどのため、現在の成人では風疹に対する抗体が十分でない人が多くなっていて、風疹にかかりやすくなっています。 特に、現在20歳台~40歳台の男性が、風疹患者の7割位を占めていると言われています。 通常は「3日はしか」と言われるように、発熱・発疹・頭痛などが3日くらい続いて治まりますが、成人が風疹にかかると髄膜炎などを併発して重症になりやすく、また、女性が妊娠初期にかかると、赤ちゃんが目や心臓等に障害を持つ先天性風疹症候群になる可能性が高くなります。
★妊娠中の女性は、特に妊娠初期は、人混みや子供の多いところを避けて、風疹への感染予防を!
★妊娠の予定のある女性とその家族(特に20歳台~40歳台の夫)は、ワクチン接種を!
●ただ、風疹ワクチンは既に不足し入手困難で、接種ご希望の場合は、風疹と麻疹(はしか)の混合ワクチン接種(当院では8500円)をお勧めします(要予約)。 既に十分な抗体を持っている方が接種しても問題無く、さらに感染しにくくなります。
●抗体があるかどうかの検査もできますが、実費(5千円前後)がかかります。 (院長)
◆ 新年度に入り、健診のお勧め ◆
新年度に入り、特定健診や後期高齢者健診などの健診のご案内がお手元に届き出していると思います。 当院では、特定健診(40歳~74歳)は堺市の国民健康保険の対象者に限定して実施、後期高齢者健診(75歳以上)は大阪府内居住者であれば実施いたしております。 ただ、それぞれの健診の制度を利用すれば、人間ドックが優待価格で受けることができますので、より詳しい検査項目のある人間ドックを受けられることをお勧めいたします。
また、それぞれの健診に加えて、胸部レントゲンや動脈硬化の検査などもご希望に応じて実施いたします(当院ご通院中の方はご病状によっては保険診療として別途行なうことができます)。
後期高齢者健診では、当院では、認知症の早期発見のための簡易問診検査を無料で追加実施しています。
なお、健診は空腹で行なう必要がありますが、夜診帯であれば、特定健診ならば昼食を抜くだけで、後期高齢者健診なら昼食を食べていただいてもそれ以降の絶食であれば実施できますので、夜診帯での受診もご活用ください。
健診は予約が必要です。 詳細は受付まで。(院長)
☆ 禁煙 太っても効果あり!! ☆
「禁煙したら太るから禁煙したら病気のリスクが大きくなる」との言い訳は通じないことがわかりました!
アメリカ・マサチューセッツ総合病院などでの研究で、禁煙で体重が増えても、心筋梗塞や脳卒中などの発症リスクが喫煙を続けるよりも約半分も減ることが判明しました。 研究チームは、「禁煙で体重が増えても、心臓や血管への健康上の影響は全体としては利益が大きい」としています。
以前からタバコは肺がん等の発ガンリスクを高めることが指摘されていますが、心臓・血管系へのリスクも非常に高く、やはり1日も早く止めるべきでしょう。 PM2.5の健康被害が注目されていますが、実はタバコ自体がPM2.5の大きな発生源ですゾ!!(院長)
● 病と向き合う為に,日頃から考えておきたい事 ●
事務長 城 祐子
「病と向き合う為にリビングウィルを知る・考える」と題した講演会に参加しました。 「日頃から考えておきたい事」として話されていたことをまとめました。
・自分の病気について整理しておく。
定期的に検診を受け、持病などを把握しておく。 ファイルを作りストックしておき、診断結果・画像などは出来るだけコピーをもらう様にする。
緊急の場合に備え病歴・メモや診察券は、保険証に挟んでおくと良いかもしれません。
・定期的に健診を受け、自分の弱い所を知って、日頃から手当をしておく。
結果でチェックが付いている所は主治医の先生に診てもらう。
・診断がつき治療の必要が生じる時は、治療方針について医療者と十分な話し合いをして納得して治療を受けましょう。
インフォームド・コンセントの為には、主治医と日頃からコミュニケーションを十分にとっておくことが必要です。
・診断結果・説明についてより正確な情報を得る為の方法として、セカンド・オピニオンがある事を知っておく。
主治医が示した診断・治療方法に疑問がある時や説明がよく理解できない時は遠慮せず尋ねる。 大切な事は「知りたい」という自分の思いを伝え分かりやすく説明してもらう事。
・医療費・介護にかかるお金など経済的な問題についても、日頃から考えて準備しておく。
自分の加入している医療・介護保険の仕組みを知っておく。 出来れば制度について説明しているガイドブック等を常備しておくといざという時に助かります。又医療・生命保険等に入っておくなども検討しておく。
・・・ 備えあれば憂いなし、元気なうちに少しずつ準備しておきたいものです。
● 院長の手 ●
看護師長 山戸 直子
クリニックの朝、今日も頑張るぞと自分にかけ声をかけて気合いを入れる(勤務して14年)!
院長は、神経内科専門とあり、各種のブロック注射の処置がよく入る。 ブロックの介助の時、より一層の指示の確認が必要となる。 院長が診察の間を見て処置室へ来る・・・その時の呼吸の取り方が大切。 院長の腕がうなる。 横で介助をしていても上手やなと感心する。 旧・国立泉北病院からの患者さんはゴッドハンドと呼んでいます。 院長、その時は真剣そのもの。 又診察室へと戻られる。
カルテがカルテ立てに狭そうに並ぶ。 院長少しイライラ、今の先生はパソコン画面だけで患者さんそのものを診ない人が多い。 院長はトータルで診てくれる。 それが人気の秘密かなあ。
あうんの呼吸で頑張っていきたいです。 患者の皆様、お待たせしていますが、これからも宜しくお願いします。 縁あってクリニックへ勤務、患者さんにめぐり逢え、また職員ともめぐり逢えて喜んでいます。
(余りほめられると照れくさいですね・・・陰の声)
(久々に)
◆ 「院長の好きな言葉」シリーズ② ◆
「山川草木悉有仏性」(さんせんそうもくしつうぶっしょう)
意味は「自然はことごとく仏を有している」ということですが、かつて道元禅師が「大地も山川も草木も石ころも木片もみな真実輝く仏なり、生きとし生けるものはすべて命輝く仏、この世のすべてがみな仏そのものだ」と話されたとのことです。
かつて日本人は自然の中に様々な神様がいる(八百万(やおよろず)の神)という感覚を大事にしてきました。 この感覚は現在の日本人も持っていると思います。
GW中のNHKの番組で「終焉の美学」という番組がありました。その中で、電車や車が解体される場合、諸外国では海に捨てたり無惨な形で破壊されることが多い中で、日本では、物に命が宿っていたかのように丁寧に解体され、部品の再利用率が9割にも及んでいると紹介されていました。 「輪廻(りんね)」の観念に通ずるものがあると感じました。
人間が地球環境をすべて支配しているのだという思い上がりのもと、経済合理を優先させて自然環境の急速な破壊に一層拍車をかけているように思えてなりませんが、従来の日本人の感性を取り戻して行かねばならないのではないでしょうか。 (院長)